「6人を2人ずつ3組に分ける問題で、どうして最後に (3!) で割るの?」「グループに区別がある場合とない場合の違いがよく分からない……」と悩んでいませんか?
実は、組み分けの問題は、まずグループに区別があるものとして人を選び、必要なら最後に重複分を除くと考えるのが基本となります。
この記事では、各グループの人数が決まっている「組み分け」の問題について、グループに区別がある場合・ない場合を具体例を使って初心者向けに解説します。
また、別の視点として、「人」に注目して解く方法も紹介します。
読み終わるころには、組み分けの問題を見たときに、どこまで組合せで選び、いつ階乗で割ればよいのかを判断できるようになりますよ。

粗茶
- 文系に特化して数学を分かりやすく教える高校数学の専門家
- 指導歴15年
- 数学が苦手で何から始めたらいいか分からない文系高校生の悩みを解決するコンテンツを展開しています。

組み分けの問題とは?
まずは、こんな問題を考えてみましょう。
a、b、c、dの4人を、2人ずつA組・B組に分ける方法は何通り?
今回は、
- A組に2人
- B組に2人
と、それぞれのグループに入る人数が決まっています。
このように、
何人かの人を、決められた人数ずついくつかのグループに分ける問題
を、この記事では「組み分け」と呼びます。
まずは1つ目のグループに入る人を選ぶ
例題1を解いていきましょう。
まず、A組に入る2人を、4人から選びます。
異なる4人から2人を選ぶ(選ぶだけで並べない)ので、
_4C_2=\cfrac{4\cdot3}{2}=6(通り)ですね。
A組に入る2人が決まれば、残った2人は自動的にB組になるので、
求める分け方は6通りです。
学生の方B組の2人は選ばなくていいの?
今回の場合、A組を決めれば、残りの2人が自動的にB組になります。
あえて計算するなら、B組になる人の選び方は、残り2人から2人を選ぶので、
_2C_2=1(通り)
ということになりますが、1通りなので、計算しないで終わりにすることが多いですね。
「グループに区別がある」とは?
例題1では、
- A組
- B組
という風に、組に名前が付いていました。そのため、
- a、bがA組でc、dがB組
- c、dがA組でa、bがB組
は、どちらもaとbの2人が同じ組、cとdの2人が同じ組ですが、組の名前が違うので、別の分け方として数えます。
このように、グループを入れ替えると別の分け方になる場合を、グループに区別があると表現します。
グループに区別がない場合
例題1とよく似ていますが、これなどうなるでしょうか?
a、b、c、dの4人を、2人ずつ2つのグループに分ける方法は何通りありますか。
例題1では「2人ずつA組・B組に分ける」でしたが、今回は「2人ずつ2つのグループ」に変わっています。
学生の方何が変わるの?
A組・B組に2人ずつ分ける場合は、
_4C_2=6(通り)
という計算をしました。
ところが今回は、「A組」「B組」のような名前がありません。
たとえば、
aとbが同じ組で、cとdが同じ組
という分け方を考えます。
もし最初のグループにa、bを選べば、
{a,b},{c,d}
となります。
一方、最初のグループにc、dを選ぶと、
{c,d},{a,b}
となります。
でも、グループに区別がない(名前がついてない)なら、この2つは同じ分け方ですよね。
粗茶さんaとbが同じ組で、cとdが同じ組であることには変わらないので。
つまり、 例題1と同じように計算してしまうと、
_4C_2=6(通り)
では、同じ分け方を2回ずつ数えてしまっています。
学生の方えー、じゃあどうすればいいのよ?
ここで、見方をかえてみましょう。
たとえば、
aとbが同じ組で、cとdが同じ組
になったとしましょう。この段階ではグループ名はついていません。
ここから、この2つの組にグループ名をつけることにすると、
「aとbの組をA組、cとdの組をB組」か、「aとbの組をB組、cとdの組をA組」の2通りがあります。
つまり、グループ名をつけると、分け方の数が2倍になるんですね。
正確には、異なる2つの文字AとBの並べ方の個数なので、2!倍ってことになります。
これは人の組み合わせが変わっても同じです。
したがって、グループ名がついていない状態での分け方(何通りかはわからないけど)を2!倍すると、グループに区別がある分け方になる(今回だと例題1の6通り)のです。
逆に、グループに区別がある分け方を2!で割れば、グループに区別がない分け方の数になるっていうわけです。

よって、求める分け方の数は、
\cfrac{6}{2!}=3(通り)となります。
区別のないグループを、いったん区別して数えてから元に戻すという流れで求めるのが基本となります。
グループの数が増えた場合
ここまでは2組にわける問題でしたが、グループが3つになった場合も考えてみましょう。
(1)6人を2人ずつA組、B組、C組の3つのグループに分ける方法は何通りあるか。
(2)6人を2人ずつ3つのグループに分ける方法は何通りあるか。
グループに区別がある場合は、順に人の選び方をかける
(1)はグループ名がついているので、グループに区別がある場合です。
まず、A組に入る2人の選び方が、
_6C_2=\cfrac{6\cdot 5}{2}=15(通り)それぞれに対して、残り4人からB組に入る2人の選び方が、
_4C_2=\cfrac{4\cdot 3}{2}=6(通り)となって、残った2人が自動的にC組に入るので、求める分け方の数は、
15\times 6=90(通り)
となりました。組の数が4つ以上になっても、それぞれの組に入る人の選び方を順にかけていけばOKです。
グループに区別がない場合は、あとから組の並び替え数で割る
(2)は、グループに区別がないので、(1)のままだと重複して数えてしまっています。
今回は組の数が3つなので、重複する数も多くなります。
例えばaとbが同じ組、cとdが同じ組、eとfが同じ組の場合を考えましょう。
この組に、A・B・Cの名前をつけると、
「A組にaとb、B組にcとd、C組にeとf」とか、
「A組にeとf、B組にaとb、C組にcとd」とか、
いろいろありそうですよね。
これは、A・B・Cの3つの文字の並び替えの数になるので、
3!=3 \cdot 2 \cdot 1=6(通り)
つまり、組の名前を付けると、分け方が3!倍になるってことです。
粗茶さん3組だからって3倍じゃなくて「3!倍」であることに注意。
やはり人の組み合わせが変わっても同じなので、グループ名がついていない状態での分け方(何通りかはわからないけど)を3!倍すると、グループに区別がある分け方になるのです。
逆に、グループに区別がある分け方を3!で割れば、グループに区別がない分け方の数になるってことですね。

ということで、求める分け方の数は、(1)で求めた90通りを3!で割るので、
90\div3!=90\div6=15(通り)
となります。
区別できない組の数の階乗で割るのがポイントです。
人数が違うグループは名前がなくても区別できている
続いて、こちらの問題をやってみましょう。
9人を、4人・3人・2人のグループに分ける方法は何通り?
基本的なやり方は今までと同じです。
9人から4人グループに入る人を選ぶ方法は、
_9C_4=\cfrac{9\cdot8\cdot7\cdot6}{4\cdot3\cdot2}=126(通り)残り5人の中から3人グループに入る人を選ぶ方法は、
_5C_3=\cfrac{5\cdot 4\cdot 3}{3\cdot 2}=10(通り)残り2人が自動的に同じグループになるので、求める分け方は、
126\times 10=1260(通り)
これが答えです。
学生の方あれ、グループに名前がついてないけど、3!とかで割らなくてもいいの?
ここ、間違えやすいところなのですが、人数の異なる組はグループ名がついていなくても自然に区別できているので、3!などで割る必要はありません。というか割ってはいけません。
同じ人数の組が複数できて、重複して数えてしまっている場合に、割り算をします。
同じ人数のグループの分だけ、重複を考える
今の話を踏まえて、次の問題はどうでしょう。
7人を、2人・2人・3人の3グループに分ける分け方は何通りありますか。
2人グループの1つ目に入る人の選び方が、
_7C_2=\cfrac{7\cdot6}{2}=21(通り)残り5人からもう1つの2人グループに入る人選ぶと、
_5C_2=\cfrac{5\cdot 4}{2}=10(通り)残った3人が自動的に3人グループに入ります。したがって、
21\times 10=210(通り)
となりそうですが、今回は2人グループが2組あります。
この2つを入れ替えても同じ分け方になるので、2!=2で割ります。
ということで、最終的な答えは、
\cfrac{21\times10}{2!}=105(通り)となります。
なお、3人のグループは1つしかなくて、他と区別がつくので、割り算を考える必要はありません。
あくまで、区別がつかない組の数の階乗で割ります。
同じ人数の組のペアが複数存在する場合
最後に、さらにややこしいパターンです。
11人を3人・3人・2人・2人・1人に分ける方法は何通り?
とりあえずすべての組が区別できるとして計算します。長いので短縮バージョンでお送りしますと、
最初の3人グループが _{11}C_3 通り、次の3人グループが _8C_3 通り、最初の2人グループが _5C_2 通り、次の2人グループが _3C_2 通り、残った1人が1人グループ(?)になります。
ここで、3人グループが2つあってお互いに区別できないので、重複分の2!で割ります。
さらに、2人グループも2つあってお互いに区別できないので、重複分の2!で割ります。
ということで、もとめる分け方の数は、
\cfrac{_{11}C_3\cdot _8C_3\cdot _5C_2\cdot_3C_2}{2!\cdot2!}=\cfrac{165\cdot56\cdot10\cdot3}{2\cdot2}=69300(通り)区別できない組が全部で4つあるからといって、4!で割るのではなく、「3人が2組重複で2!」、「2人が2組重複で2!」でそれぞれ割るということに注意しましょう。
「人」に注目して組み分けの問題を解く
ここまで、グループに区別のない組み分けの問題を、「グループに区別があるものとして数えた後に、区別をなくす」という流れで解いてきました。
特にすべてのグループの人数が同じ場合は、「いったん区別があるものとして数える」というプロセスを挟まずに、最初から答えを求めるという考え方がかなり有効です。
「人」に注目して、「自分と同じ組になるのはだれ?」という視点で解きます。
a、b、c、dの4人を、2人ずつ2つのグループに分ける方法は何通りありますか。
誰でもよいのですが、自分がaさんになったつもりで考えると、気になることは「自分とおなじグループになるのは誰かな?」ですよね。
自分(aさん)と同じグループになる人の選び方は、bさん、cさん、dさんの3通り。
そして、自分(aさん)と同じグループにならなかった2人が自動的に別のグループになります。
ということで、分け方は3通り。
もう1つやってみましょう。
6人を2人ずつ3つのグループに分ける方法は何通りあるか。
組の数が増えても同じ考え方が使えます。
まず、6人の中の1人をaさんとします。
aさんと同じ組になる人を、aさん以外の5人から1人選ぶので、5通り。
残り4人の中の一人をbさんとします。
bさんと同じ組になる人を、bさん以外の3人から1人選ぶので、3通り。
残った2人が自動的に組になる。
ということで、求める分け方は5×3=15(通り)
ってなります。
人数の違う組があって、一部区別できる場合は、ちょっとややこしくなるので、通常の方法がおススメかな。
一応やっておきましたので、気になる方はどうぞ↓
11人を3人・3人・2人・2人・1人に分ける方法は何通り?
同じようにやりたいところなのですが、3人組・2人組・1人組の間には区別がついているので、その部分は従来通り計算する必要があります。
まず、どちらかの3人組になる人(3人×2組=6人)を選ぶと、_{11}C_6=462(通り)。
この6人の中の1人をaさんとすると、aさんと同じ組になる2人を残り5人から選ぶので、_5C_2=10(通り)、残りの3人が自動的に組になる。
3人組に入らなかった5人の中から、どちらかの2人組になる人(2人×2組=4人)を選ぶと、_5C_4=5(通り)。
この4人の中の1人をbさんとすると、bさんと同じ組になる1人を残り3人から選ぶので、_3C_1=3(通り)、残りの2人が自動的に組みなる。
3人組にも2人組にも入らなかった1人が1人組(?)になる。
ということで、求める分け方の数は、
462×10×5×3=69300(通り)
すべての問題で便利かというと何とも言えませんが、違った視点から考えることもできるよ。ということを知ってもらえらればと思います。
まとめ
この記事では、場合の数の「組み分け」について解説しました。
基本は、1つのグループに入る人を組合せで選び、残った人から次のグループを選ぶという考え方です。
また、グループに区別がない場合は、同じ分け方を何回ずつ数えているかを考えて、その重複分を割ります。
特に大切なのは、「区別がないから、とりあえずグループ数の階乗で割る」わけではなくて、同じ人数のグループ同士など、実際に入れ替えても同じになるものだけを考えます。
組み分けの問題で迷ったら、
- 各グループの人数を確認する
- グループに区別があるか確認する
- まず組合せで順番に選ぶ
- 区別がなければ重複して数えた分だけ割る
という順番で考えてみましょう。
この流れを身につければ、組み分けの問題はかなり整理して解けるようになりますよ。
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