学生の方重複組合せって、どんなときに使えばいいの?
組み合わせのと普通の組合せとの違いがよく分からない。どんな時に使えばいいの?って、悩んでいませんか?
実は、重複組合せは同じものを何度選んでもよい組合せだと分かれば、考え方はそれほど難しくありません。
この記事では、普通の組合せとの違いから、重複組合せの基本的な考え方、問題を解くときの見分け方まで、具体例を使ってわかりやすく解説していきます。
組み合わせを求める問題だけでなく、方程式の問題で使われる例も紹介しますぞ。

粗茶
- 文系に特化して数学を分かりやすく教える高校数学の専門家
- 指導歴15年
- 数学が苦手で何から始めたらいいか分からない文系高校生の悩みを解決するコンテンツを展開しています。

「重複組合せ」って何?普通の組み合わせとどこが違う?
重複組合せは、同じものを何度も選べる!
はじめにこんな問題を考えてみましょう。
りんご・みかん・ぶどうの3種類の果物があります。この中から合計4個の果物を選ぶ方法は何通りありますか?
ただし、同じ種類の果物を何個選んでもよいものとします。
とりあえず、具体的に組み合わせを考えてみると、
- りんご4個
- りんご3個、みかん1個
- りんご2個、みかん1個、ぶどう1個
- みかん2個、ぶどう2個
などなど。
同じ果物を何回でも選ぶことができます。
こういった、同じものを何度選んでもよい組合せを「重複組合せ」といいます。
学生の方同じものを何回選んでもいいから「重複」なのね。
ただし、もう1つ大事なポイントがあります。
重複組合せは、あくまで組合せなので、選ぶ順番は考えません。
例えば、
- りんご、りんご、みかん、ぶどう
- ぶどう、りんご、みかん、りんご
は、どちらも
「りんご2個・みかん1個・ぶどう1個」
なので、同じ選び方として数えます。
つまり重複組合せは、
同じものを何回選んでもよく、選ぶ順番は考えない
というのがポイントです。
粗茶さん逆に、いつでも「りんご→みかん→ぶどう」のように、数える順番を固定しておくと考えやすいです。
普通の組合せは、すべて異なるものから選ぶ
ここで、普通の組合せとの違いを確認しておきましょう。
たとえば、「5人の中から3人を選ぶ」という問題の場合、
一度選んだ人をもう一度選んで、
「Aさん、Aさん、Bさん」
とすることはできませんよね。
このような時は、普通の組合せで、
_5C_3=\cfrac{5\cdot 4\cdot 3}{3\cdot 2\cdot 1}=10とやって、10通りが答えになります。
一方、
「5種類のパンから3個を選ぶ。ただし、同じものを何個選んでもよい」だったら、
「メロンパン、メロンパン、クリームパン」
のように、同じパンを複数選んでもOKなので、これは重複組合せとなります。
粗茶さん「同じもの何個選んでもよい」みたいな記述が明記されていないこともあるので、内容をよく考えて判断しましょう。
重複組合せは「◯」と「|」で考える!
学生の方重複組合せがどんなものかはわかったけど、どうやって計算するの?
それでは、ここからは重複組合せの計算をやってみましょう。
最初の問題に戻ります。
りんご・みかん・ぶどうの3種類の果物があります。この中から合計4個の果物を選ぶ方法は何通りありますか?
ただし、同じ種類の果物を何個選んでもよいものとします。
これを計算するとき、果物の選び方を、◯と|を使って表現するのがポイントです。
例えば、
- 「りんご1個・みかん2個・ぶどう1個」は、◯|◯◯|◯
- 「りんご0個・みかん2個・ぶどう2個」は、|◯◯|◯◯
- 「りんご0個・みかん0個・ぶどう4個」は、||◯◯◯◯
という感じですね。
学生の方いやいや、どういう感じよ!?
何をやっているかというと、今回の問題の場合は、
- 左の縦棒よりも左にある◯の個数が、りんごの個数
- 2つの縦棒の間にある◯の個数が、みかんの個数
- 右の縦棒よりも右にある◯の個数が、ぶどうの個数
に、それぞれ対応します。
ので、さっきあげた例は、こういう意味になります。

そして、この◯と|の並べ方は、果物の選び方と1対1に対応します。
粗茶さん果物の選び方1通りに対して、◯と|の並べ方も1種類しかない、ってこと。
つまり、「3種類から重複を許して4つの果物を選ぶ選び方」は、「4個の◯と2個の|の並べ方」と同じなのです。
これは「同じものを含む順列」で計算できますね。
同じものを含む順列については以下の記事も参照してね。

今回は、4個の◯と2個の|の、合計6個を並べるので、6個の席を用意します。

この6か所の中から、|が入る2か所を選びます。
この選び方は、_6C_2(通り)です。
例えばこんな感じで|が入ったとしましょう。

次に、残りの4か所に4個の◯を入れますが、これは残り全部に◯が入るだけなので、入れ方は1通りです。
こんな感じで入って完成ですね。

ということで、◯と|の並べ方は
_6C_2\times 1=\cfrac{6\cdot 5}{2\cdot 1}\times 1=15(通り)で、これがそのまま果物の選び方になるので、答えは15通りになります。
もちろん、同じものを含む順列の公式を使って
\cfrac{6!}{4!2!}=15
でもOKです。
仕切りの数に注意しよう
学生の方果物は3種類なのに、仕切りは2本なの?
ここ、最初はちょっと迷いやすいところです。
今回は、
- りんご
- みかん
- ぶどう
という3種類があります。
3つのグループに分けたいとき、必要な仕切りは2本です。イメージとしては、
りんご|みかん|ぶどう
ですね。
3部屋を作るのに、間の壁は2枚あればいいのと同じです。
一般に、種類がn種類なら、n-1本の仕切りを使います。
粗茶さんまあ、わざわざ覚えるほどでもないか。
重複組合せの公式もある
重複組合せには、公式もあります。
n種類のものから重複を許してr個を選ぶ選び方の総数を
_nH_r
と表し、
_nH_r=_{n+r-1}C_rで計算できる。
学生の方覚えても5秒後には忘れそう!!
覚えてしまってもいいのですが、個人的には公式だけを丸暗記するより、「○と仕切り」で考えられるようにしておくことをオススメします。
粗茶さんそもそも私も覚えていません。
実は、やっていることは同じで、
- ○がr個
- n種類に分ける仕切りが(n-1)個
の、合計(r+n-1)個の並べ方を考えます。
粗茶さんさっきの果物の例だと、rが4で、nが3ね。
(r+n-1)個の席の中から○を置くr箇所を選ぶので、
_{n+r-1}C_rになるだけだからです。
粗茶さん果物の例の時は|の場所を選びましたが、先に◯の場所を選んでも同じ結果になります。
公式を忘れても、ここから自分で作れます。
そもそも公式を使わなくても大丈夫です。
方程式の整数解も重複組合せで考えられる
重複組合せといえば、こんな問題もよく出てきます。
方程式
x+y+z=7
を満たす0以上の整数(x,y,z)の組は何個あるか。
学生の方全然違うじゃん!方程式て!
見た目はまったく違いますが、実はこれも重複組合せの問題なんです。
これ、次の問題と同じ考え方です。
7個のピロシキがある。これをX,Y,Zの3人に分けるとき、分け方は何通りあるか。ただし1個ももらえない人がいてもよいものとする。
学生の方なぜピロシキ…
粗茶さんなんでもよかったんです…
果物の例題とは少し違って見えるかもしれませんが、これも7個の◯と2個の|の並べ方で考えることができます。

7個の◯と2個の|の、合計9個の並べ替えになるので、9個の席の中から|の入る2箇所を選んで、_9C_2通り、それぞれに対して残りの7箇所に◯の入れかたは1通りずつなので、
_9C_2\times 1=\cfrac{9\cdot 8}{2\cdot 1}\times 1=36\times 1=36(通り)となります。
Xさん、Yさん、Zさんがもらえるピロシキの個数(合わせて7個)が、それぞれ、例題2の方程式でのx,y,zの値に対応しているので、方程式を満たす整数の組(x,y,z)も36個ってことになります。
学生の方方程式の問題にもつながっていくとは、深い。
「〜以上」の場合は、先に配っておく
似たような問題ですが、条件が少し変わります。
方程式
x+y+z=7
を満たす正の整数(x,y,z)の組は何個あるか。
学生の方さっきは0以上だったけど、今度は正だから、1以上ってこと?
0以上の場合は、単純に重複組合せの問題になるのですが、今回は少し工夫が必要になります。
ピロシキで置き換えるとこういうことになります。
学生の方またピロシキなのね。
7個のピロシキがある。これをX,Y,Zの3人に分けるとき、分け方は何通りあるか。ただし、少なくとも1人1個はもらえるものとする。
このように、「少なくとも1人何個はもらえる」という条件がある場合は、必ずもらえる分は先に配っておいて、残りの分け方を重複組合せで考えます。
今回だと、必ず1個はもらえるので、先に各人に1個ずつ配ってしまいましょう。
3人に1こずつ配ったので、残った4個を誰に何個配るか、を考えればOK。
これは4個の◯と2個の|の、合計6個の並べ方になるので、6個の席から|が入る2箇所を選んで_6C_2通り、それぞれに対して残りの4箇所に◯の入れかたは1通りずつなので、
_6C_2\times 1=\cfrac{6\cdot 5}{2\cdot 1}\times 1=15\times 1=15(通り)Xさん、Yさん、Zさんがもらえるピロシキの個数(合わせて7個)が、それぞれ、例題3の方程式でx,y,zの値(正の数)に対応しているので、方程式を満たす正の整数の組(x,y,z)も15個ってことになります。
方程式の問題が重複組合せで解けるということは、一度でも経験していないと思いつかないので、ぜひ覚えておきましょう。
まとめ
この記事では、重複組合せについて解説しました。
重複組合せは、同じものを何回選んでもよく、選ぶ順番を考えない組合せです。
そして、問題を解くときには、○と仕切りに置き換えて考えるのがポイント。
重複組合せは公式だけを見ると、「なんでこんな式になるんだ?」となりやすい分野ですが、やっていることは○をいくつかのグループに分けているだけです。
まずは公式を暗記するよりも、「これは○と仕切りでどう表せるかな?」と考えてみましょう!
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